Den. spの中からDen. endertiiと思われる花が咲きました。1月にも取り上げましたが本種はボルネオ島だけでなくマレー半島にも生息し、多様なフォームがあるとの現地の原種趣味家の話でした。ネット上で本種名で検索をするのですが花画像が少なく、今一つスッキリしません。本種名のマーケット情報も見当たりません。低 – 中温タイプとされていますが、マレーシア現地趣味家は庭で栽培しており、その環境は通年熱帯夜であることから、本サイトでも高温室で栽培しての開花です。




Den. spの中からDen. endertiiと思われる花が咲きました。1月にも取り上げましたが本種はボルネオ島だけでなくマレー半島にも生息し、多様なフォームがあるとの現地の原種趣味家の話でした。ネット上で本種名で検索をするのですが花画像が少なく、今一つスッキリしません。本種名のマーケット情報も見当たりません。低 – 中温タイプとされていますが、マレーシア現地趣味家は庭で栽培しており、その環境は通年熱帯夜であることから、本サイトでも高温室で栽培しての開花です。




現在、浜松温室ではVanda javieraeが開花期を迎えており25株程が開花しています。本種は最も絶滅が危惧されたVandaでしたが現在は実生がマーケットに出ているようです。当方の株は全て野生栽培株です。浜松にて株分けした分を含めると凡そ100株はあります。本種はフィリピンルソン島Pangasinanのごく限られた地域のみに生息し、標高が1,200mであることから中温タイプとなります。夏季に28℃以上にならないように温度さえ気を付ければ栽培は容易です。
本種に限らずVandaの栽培に関し、新根が現れ半透明の緑色先端部が元気よく伸長していたものの2-3ヶ月したら黒く変色・委縮し伸びなくなってしまったとの話をよく聞きます。その原因の多くは栽培温度の変化によるもので、中 – 低温タイプのVandaでは良く見られる現象です。Vanda javieraeで言えば、早春から新しい根が現れ6月頃までは良く伸長します。しかし6月頃になると先が委縮して黒くなり先端が枯れることがあります。こうした環境では夜間温度が20℃以上になっており、特に保温効果の高い温室では昼間の室内温度が長時間維持され夜間温度を上げている可能性があります。Vanda javieraeでは夜間温度は15℃程度が理想で、少なくとも20℃以下にする必要があります。さらに国内で開花となる4-5月に昼間30℃、夜間20℃以上となる場合は開花も難しくなります。通年で温度が高いフィピンマニラ市内ではDen. papilioと同様に本種も開花しないそうです。

入荷して3年目でようやくBulb. callichromaが開花しました。本種は中 – 低温種で、本サイトでは中温環境での栽培です。昨年10月から今年1月頃まで輝度の高い場所に置き、2月にそれまでの場所に戻していたもので、開花にはどうやら栽培温度を上げないことを前提に高輝度下に数か月置くことが開花に必要なようです。

先日Den. spathilingueフォームとして取り上げたDen. spと同時に入荷したDen. spathilingue名の株が開花しました。セパル・ペタル全体が淡い青味がかったピンク色で、リップを含めた先端部がやや濃い色でリップ中央弁の基部には黄緑色の大きな斑点があり、まさしくDen. spathilingueです。前回の花(下画像左上)は撮影から2日後の測定でラテラルセパルの左右スパンは5.2㎝になり、一方今回の開花株(下画像右下)は3.3cmです。orchidspecies.comによると花サイズは4cmとなっています。いわゆる今回浜松温室の株はたまたま最も小さなサイズと最も大きなサイズの花をつける対称的な株が入荷した?と言えます。写真3は疑似バルブの太さを比較したもので小さな花の方は炭化コルク付けで根元から花茎まで直径3mmの均一幅、一方大きな花の方はバルブ中央部の太さはその4倍程です。



同じフィリピン固有種とされるこの2種はCrumenata節で、疑似バルブの基部が太くやがて細くなり2-3のステムに分かれてその先に細い円柱形の葉をつける点で花の無い株の形状は視覚的に区別が困難です。このためDen. gerlandianumでの注文に、しばしばDen. carinatumがミスラベルで入荷します。一方このDen. carinatumは1800年代の発見からこれまで多数の属名が付けられ、最近では異なる種名まであります。それらはDendrobium carinatum (1805年)、Bulbophyllum carinatum(1880年)、Epidenduam carinatum (1753年)、Dendrobium robinsonii (1913年)、Ceraia carinata (2003年)などです。一方、こららと似たDen. junceumが加わり、現地フィリピンにいずれかを注文する場合はどれが現れても止む無しの覚悟が必要です。写真1は昨年3月撮影のDen. gerlandianum、写真2はDen. carinatum、写真3および写真4および写真5の株画像はいずれもDen. carinatumです。セパル・ペタルに筋目がハッキリと入るもの(写真3, 4)とほとんど入らないフォーム(写真2)があるようです。





昨年5月の歳月記で「マレーシアからの入荷第七弾Bulbophyllum sp」として7種のバルボフィラムspの画像を掲載しました。その中のスマトラ島からのsp5を販売した会員の株から、sp5の画像とは異なる花が開花し、これを浜松温室に持ってきて頂きました。それが下写真です。ミスラベルですが問題は開花した花です。一見したところDendrochilumかLiparisかと思いましたが、花茎が葉元からではなくバルブ元から出ていることで、Bulb. odoratumに代表されるStachysanthes節のバルボフィラムであろうとのことです。リップが鮮やかな朱色で基部がオレンジ色のこうした多輪花種はこれまで見たことが無くBulb odoratumの変種かとも思いますが、現在多数所有するBulb. odoratumに比べてリゾームが短く、 新種である可能性も考えられます。



現在Phal. lueddemannianaの開花期です。タタミ1畳サイズが2つ、2畳サイズが1つのクラスター株あり、果たしてクラスター当たり何株あるのか下写真のような密集具合のため数えたことがありません。1畳サイズでも100株は超えると思います。今年は植え替えの年で6月頃に予定しているのですが、これだけの株の支持材と取り付けをどうするのかが大問題です。1畳サイズクラスターは炭化コルク3㎝厚を専用金具で3枚接続して90㎝x180㎝とし、さらにこれをエキスバンドメタルに固定した板状の支持材とすることを考えています。これならば4-5年は持ちそうです。


写真1も交配用ストック株で2番目に濃い赤色のDen. aurantiflammeumです。写真2は前回掲載した画像です。並べて比較するとその色違いがよく分かります。Den. aurantiflammeumは浜松では年に2-3回開花していますが、観察していると温室内での昼と夜の温度差が10℃を超える時期と一致するようです。


昨年入荷したVanda helvola albaが開花しました。下写真1が本種でJava島から、写真2は一般フォームでフィリピンミンダナオ島からです。フィリピン生息種は近年になって発見されたものです。albaは白色を意味することから、正しくはflava(黄色)でしょうが市場ではVandaの写真1のフォームをalbaと呼んでいるようです。順化中の初花のため今回は1輪ですが次回の開花は写真2のような多輪花になることを期待しています。


これまで扱った中で最も濃赤色のDen. aurantiflammeumが開花しています。下画像の下側の株です。上部の花は一般色です。2年間自家交配を試みているのですが胚のあるタネが得られていません。他家交配も考えられますが、それならば株を大きくして株分けした方が良いとの考えです。Phal. lueddemanniana solid redは5年目にしてタネが得られたことを考えれば、本種は今年て3年目ですので、諦めるのはまだ早いと今回も再挑戦です。
