現在、浜松温室ではVanda javieraeが開花期を迎えており25株程が開花しています。本種は最も絶滅が危惧されたVandaでしたが現在は実生がマーケットに出ているようです。当方の株は全て野生栽培株です。浜松にて株分けした分を含めると凡そ100株はあります。本種はフィリピンルソン島Pangasinanのごく限られた地域のみに生息し、標高が1,200mであることから中温タイプとなります。夏季に28℃以上にならないように温度さえ気を付ければ栽培は容易です。
本種に限らずVandaの栽培に関し、新根が現れ半透明の緑色先端部が元気よく伸長していたものの2-3ヶ月したら黒く変色・委縮し伸びなくなってしまったとの話をよく聞きます。その原因の多くは栽培温度の変化によるもので、中 – 低温タイプのVandaでは良く見られる現象です。Vanda javieraeで言えば、早春から新しい根が現れ6月頃までは良く伸長します。しかし6月頃になると先が委縮して黒くなり先端が枯れることがあります。こうした環境では夜間温度が20℃以上になっており、特に保温効果の高い温室では昼間の室内温度が長時間維持され夜間温度を上げている可能性があります。Vanda javieraeでは夜間温度は15℃程度が理想で、少なくとも20℃以下にする必要があります。さらに国内で開花となる4-5月に昼間30℃、夜間20℃以上となる場合は開花も難しくなります。通年で温度が高いフィピンマニラ市内ではDen. papilioと同様に本種も開花しないそうです。
