下写真1は久々に入荷したPhal. amabilis Sabahで35cm炭化コルク付けです。これでサンシャインラン展にはJavaおよびSulawesiの3地域からのPhal. amabilisをそれぞれ出品することになります。一方、フィリピン・ミンダナオ島からのDen. deleoniiは炭化コルク(写真2)とポット植えの2つの植え込みで合わせて現在40株程が現在浜松にて順化中ですが、価格を若干下げ(4,000円)その一部を出品する予定です。


下写真1は久々に入荷したPhal. amabilis Sabahで35cm炭化コルク付けです。これでサンシャインラン展にはJavaおよびSulawesiの3地域からのPhal. amabilisをそれぞれ出品することになります。一方、フィリピン・ミンダナオ島からのDen. deleoniiは炭化コルク(写真2)とポット植えの2つの植え込みで合わせて現在40株程が現在浜松にて順化中ですが、価格を若干下げ(4,000円)その一部を出品する予定です。


珍しくオーストラリアを主な生息地(一部にはニューギニア)とする白いセパルにブルーのリップをもつSpatulata節デンドロビウムDen. nindiiが5年ぶりに入荷しました。3年前から毎年、マレーシアラン園に問い合わせをしていたのですが、今回クアラルンプール近郊のラン園にてやっと本種の野生栽培株を入手しました。現在は実生がマーケットの主流であり、シノニムであるDen. ionoglossum名が使われているようです。下写真右は今回入手した株で、左はDen. nindiiの花です。

本種はボルネオ島Sabah標高800m – 1,000mに生息し、30cm – 40cmの長く下垂する花茎に上部の3 -4輪の花は黄色のベース色にまだらに赤い斑点のあるフォームと、下部には8 – 10輪の白色をペースに赤紫の斑点でほぼ埋め尽くされた2つのフォームを持つDimorphorchisです。Dmrphr. lowiiやrosiiは良く知られていますが本種は2008年登録の新しい種となります。2017年7月のマレーシア訪問にて最初に入手して以来2回目となります。Dimorphorchisを現地で入手する際の問題点は、野生栽培株は殆んどの株が曲がりくねっており、茎が真っ直ぐ伸びた株はほとんど無いため植え付けを考えると非常に厄介なことです。10株程を入手予定でしたが今回は姿勢の良い株のみを3株選び持ち帰りました。下写真がそれらで、このようにストレートに伸びた株は5本に1本程度しかありません。2株はスリット入りポットに大粒のバークとゼオライトでの植え込み(写真左)、1株は木製バスケット(写真右)としました。いずれもBSサイズであり来年の開花を期待しています。サンシャインラン展にはポット植えの2株を出品します。国内マーケットのネット情報は見当たりません。

ボルネオ島低地生息のCalarifera節デンドロビウムです。Den. datinconnieaeaに似ていますがリップ形状が異なります。2008年登録の比較的新しいデンドロビウムのためか国内でのマーケット情報はネットからは見当たりません。20株程を持ち帰りました。3,000円を予定しています。

ソロモン諸島からの名称不詳のデンドロビウムで、ラン園では初入荷とのことでした。写真左および中央が株で、炭化コルクと木製バスケットの植え込みです。根の形態からは垂直面での活着が窺えます。葉は卵形から楕円形で表面は濃緑色、裏が紫色(左写真)と、表面と同じ緑の株がそれぞれ混在します。ステムは固く立ち性で、長さは左写真は40cm程ですが大きな株では中央写真に見られるように1.5m程となります。花は右写真で葉元から2本の花柄が伸び2輪1組で開花するようです。開花時点では緑味(上段)が強く、日が経つにつれ黄色に変化します。株様態からは高温タイプと思われます。

Vanda lombokensisはこれまでも在庫しているものの今回サプライヤーからのトラフ模様の花画像(下右写真)の色合いが良いことから5株程入手してきました。左写真は夜間撮影のため見ずらいのですが炭化コルク取り付け後のその株です。
Vandaの植え込みは小さなバスケットを根元に付け、根の大半を空中に吊るす方法(代表的な種はVanda sanderianaやjavieraeなど)と、空気層を大きくするために大粒のバークやクリプトモスを植込み材として根全体をポットに埋め込む方法(Vanda foetidaやlamellataなど)があります。いずれもこれらの選択は設定された栽培環境の空中湿度に依存するものの、日本の環境では低湿度であることが多く、根の大半が露出する栽培は、湿度不足で徐々に葉が痩せてしまう傾向が見受けられます。かん水頻度を高めることで対応はできるものの、フィリピン・バタンガスのラン園の根も葉も太ったVanda sanderianaの根を触ったところじっとりとしていたような状態を、四六時中保持することは困難です。一方、低湿度であれば全てポット植えが良いかと言えば、一時的であれ空気の流れのほとんど無いポット内では過かん水となり、種によっては根が腐敗してしまいます。
こうした環境での一つの解決策は根の大半を空気に晒すのでもなく、またポットに収めるのでもなく、ミズゴケを薄く敷いた木片やコルクに根を置くことです。この置くとはミズゴケで覆うのではなくミズゴケの上に乗せることです。すなわち根の円柱表皮の3-4割程がミズゴケに接触し、6割以上が空中に晒されている状態となります。こうした栽培テストを最近しており、ほとんどのVandaやAeridesで好結果が得られています。新根の発生数が減少したり、株が痩せてきたりしたVandaには特に有効な手法と思われます。サンシャインラン展には炭化コルク50cm x 8cmに取り付けたVanda javieraeの僅か2-3ヶ月間での新根発生状況を参考に展示します。Vanda lombokensisもこうした背景から当初から炭化コルク付けとしています。


今回入手のバルボフィラムの一部です。左が株で、右がその花です。上段はBulb. pustulatum、3段目がBulb. chrysotes、2段と4段はボルネオ島生息とされる種名不詳種です。こうした種はいずれもバルブ数に依りますが2,500円から3,500円ほどとなります。




マレーシアに21日から出かけ昨日24日帰国しました。順次本サイトで入荷したランを紹介していきます。若干遅れますがサンシャインラン展のプレオーダーは28日頃となる予定です。現在仮植えを行っており一部の本植えも始めました。下写真は本日25日の植え付け株の一部です。いずれも一般サイズと比較してこれまでにない大きさの株です。
写真1は左側の株が今回入手したPhal. modestaで、右隣の小さい株が一般サイズのPhal. modestaです。それぞれ最大葉長は34cmと14cmです。34cmはこれまで20年近い胡蝶蘭の収集のなかで最大のサイズで、別種の如き印象です。E. A. Chiristenson “Phalaenopsis A Monograph”に記載の最大長23cmを遥かに超え、幻の変種Phal. modesta var. bella (1992年H. Roellke)の葉長30-40cmかも知れませんが、この変種の株や花写真がネット上には見当たらないため下写真の株が開花するまではその変種なのかどうかは不明です。今回ほぼ同一サイズを2株入手し、1株は販売し1株は交配用親株とする予定です。上段中央写真は左写真の小さい方の株の花後の花茎を映したもので、この株がNBSではなく一般サイズであることを示すものです。
写真2はPhal. venosaです。こちらも異常な大きさです。左が今回入手の株、一方右側が開花中の一般BSサイズです。葉長はそれぞれ33cmと22cmです。Phalaenopsis A Monograph”記載の最大長22cmを10cm程オーバーしています。大株の方は多数の花茎や高芽が出ています。
写真3はBulb. binnendijkii Sulawesiiです。最長葉サイズは36cm x 15.5cmで、こちらもこれまで入手した本種の中では最大サイズとなります。Bulb. binnendijkiiはボルネオ島とJavaが知られていますが、Sulawesi島のBulb. binnendijkiiは比較的新しく2008年に発見・記載されました。本種は写真の炭化コルク付け以外に木製バスケットの植え付けも行いました。また写真4はCleisocentron merrillianaumです。4年ぶりの入荷です。大きな根塊のため木製バスケットの斜め吊りとなっていますが、バスケット当たりこのサイズで1株です。すなわちバスケットそれぞれは7茎からなる1株のクラスター株となります。茎の長さはいずれも80cmです。




8月にマレーシアで入手したParaphalaenopsisが開花しています。10株の中で7株に現在、下写真右に見られるように花芽が発生しました。シンガポールAsiaticgreenの価格リストには本種が45USドル(約5,000円)で、同属であるParaphalaenopsis deneveiがその7倍の350USドル(約39,000円)となっています。いずれもボルネオ島生息種で、Parapahl. deneveiは特に希少種とされ、マーケットにおいて最も高価なランの一つです。一方のParapahl. serpentilingueも、Paraphal. labukensis(同ラン園30USドル)やlaycockii(同ラン園25USドル)と比べれば生息数が少なくParapahl. denevei程ではないものの高価な品種です。しかしAsiaticgreenの販売価格を見る限りParapahl. serpentilingueの45USドルはかなり安価であったためか価格リストにはSold outとなっています。
同一種でありながら価格の大きな違いの背景にはParaphalaenopsis属の特徴としてその成長の遅さがあり、数cmの葉の長さの違いが栽培コストに大きく影響しているためです。結果、サイズが異なると、販売価格も大きく変化します。また価格差に関わる他の要因は野生栽培株か実生かの違いです。よって本属を購入する場合は、それぞれの種の出自、相場価格とサイズを基に適正な価格かどうかを見極める必要があります。例えばParaphal. deneveiでは葉長が25cm、Paraphal. serpentilingueは35cm、Parapahl. labukensisは80cm以上か以下かで数倍の価格差が同一種に生じても不思議ではありません。別の見方をすれば、その境目となる葉長の長さがイコールBSかNBSかの違いでもあると解釈しても良いと思います。結論から言えば、成長の遅い本属の購入は、いつまでも待てる若者は別として、開花しているあるいはしたことのある株を買う方が多少高価であっても花を得ることをゴールとする人にとっては現実的と言うべきかも知れません。サンシャインラン展にはParaphal. serpentilingueおよびdeneveiともに出品します。


今月フィリピンから持ち帰った種名不詳のミンダナオ島生息のバルボフィラム3点です。上段が全体画像でそれぞれの株のバルブが中段および花が下段です。中央はBulb. bataanenseに似ているもののさらに調査が必要です。一方、右の株はBulb. basissetumやBulb. trigonosepalumなどの近縁種と思われます。ラテラルセパルの先端がカールしている点で形状はBulb.papulosumに最も似ていますが、中央弁の微小な凹凸が基部のみで全体になく、また基部に裂目がありません。サプライヤーによるとBulb. papulosumとは花の匂いも異なるとのことです。こちらもJournalなどでの調査が必要です。指先と比較し花サイズは凡そ分るかと思います。サンシャインラン展に数点出品します。バルブ数によりますが3,000円前後を予定しています。
