ボルネオ島低地生息のバルボフィラムで、扁平なバルブ形状が特徴です。花は1.5 – 2cm程のサイズで、下写真に見られるように一つの花茎に2-4輪程開花します。最近のマーケット情報は当サイト以外ほとんど見られません。



ボルネオ島低地生息のバルボフィラムで、扁平なバルブ形状が特徴です。花は1.5 – 2cm程のサイズで、下写真に見られるように一つの花茎に2-4輪程開花します。最近のマーケット情報は当サイト以外ほとんど見られません。



Trgl. atropurpureaはよく知られたフィリピン固有種で人気もあり、マーケットでは3000円前後で販売されています。一方、当サイトでは2014年現地において、その変種であるTrgl. atropurpurea flavaを入手しました。この変種は、おそらく世界で当サイトおよび当サイトの顧客2名程のみが所有するものと思われます。価格は現在株サイズにより、5万円 – 10万円としています。 入手から6年が経過し、それまでに2回の植え替えを行いました。今回も前回同様に炭化コルクへの取り付けです。株は写真2に見られるように多数の根が支持材に活着し60cmを超えるサイズとなる株が2株と、40cm-50cmサイズが3株あり、それら全株に新たな茎が見られます。写真2は根を覆っていた古いミズゴケをシャワーで洗い流した状態です。株サイズが大きいため、新たなコルクは今後の伸びしろ分を考え、90cmx60cmサイズの炭化コルク板から90cm x 8cmを切り出し、これに取り付けました。取り付け後の様態が写真3です。
新たに植え替える際、これまでの支持材から株を取り外すのは根を傷める可能性があり、今回は写真2の古いコルクごと新しいコルク上に重ね置きにすることにしました。その際、古いコルクと新しいコルクの間に薄くミズゴケをサンドイッチ状に挟んで一体化し、その後写真3のように、株が取り付けられた面側を新しいミズゴケで覆いました。60cmの古いコルクと90cmコルクを重ね生じる30㎝長の段差は、30cmx8cmのコルクを足し全長を6cm厚に平面化しています。古いミズゴケの洗い流し、株の洗浄、コルクの切り出し、根周りのミズゴケの取付などで3株の植え替えだけで1日を要する重労働となりました。



しばしば本種を取り上げていますが、今回は大きな花が開花したため、これを測定しました。写真1がそれで本種は花のspur(花の後ろの突き出た部分:距)は5mm程なのでセパル長は約8cm強となります。この株は写真2に見られるように現在新芽が4本、成長していることから2-3年後には先月取り上げたような多輪花となれば相当見応えがあるのではと期待しています。
ちなみに本サイトの写真にしばしば見られる木製バスケットは、マーケットで一般に販売されているチーク材がもつ薄茶色とは異なり、木片の多くが白い色をしています。これはリサイクルによるものです。当サイトでは大・中・小サイズのチークバスケットを、現在それぞれ数百個使用しており、これを2-3年間使用後の植え替え時毎に廃棄するには資材コストも増えるため再利用をしています。植え込み材の再利用は厳禁ですが、バスケットでも一度使用したものを植え替え時に他株の植え替えに用いれば、疫病やウイルスなどの感染可能性があり、水洗い程度では使用できません。このため当サイトでは、7%次亜塩素酸ナトリウム溶液を、水約1リットル当たり30ミリリットルで薄めた、よってかなり高濃度の溶液に、数時間浸けて殺菌します。その後、これを水洗いした後に2-3日間、日干してから再利用しています。この処理で木製バスケットの場合、3回程度使用でき、1回の植込み期間が2-3年として7-8年間利用できることになります。プラスチックポットも同様に次亜塩素酸処理で再利用することがあります。では素焼き鉢はリサイクルができるかですが、素焼きは多孔質性による通気性や透水性が特徴です。これが2-3年の使用で肥料カスやカビ等で一度目詰まりした細孔は、薬品や水洗い程度で容易に洗い流すことはできないため、焼き直し以外の再利用は困難です。当サイトのバスケット木片の白さは、高濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液への含浸による漂白作用によるものです。


昨年春、ニューギニア生息とされるバルボフィラムをマレーシア経由で10株程入手しました。バルブはBulb. nasicaやBulb. longicaudatumに似ているものの花画像が無く、種名不詳種として販売を止めていました。ようやく1年間の栽培で12日に花が咲きました。株サイズ相応の小さな花ですが、確かに全体は赤く、現地のラン園でミニレッドと呼んでいたことに納得です。初めて見る花で、高温タイプです。



本種はDen. socialeとはシノニム(異名同種)の関係です。マーケットではDen. socialeはマレーシア生息種に、一方Den batakenseはインドネシア(スマトラ島)生息種にしばしばで用いられる種名のようです。これら種名でネット検索するとorchidspecies.comでは名称統一されたのかDen. metriumにリンクされ、さらにそのページには多数のシノニムが記載されています。その中で一つの疑問はシノニムの中にDen. modestum Ridl. 1898の記載があり、なぜDen. batakenseとは異種と明らかなフィリピン固有種であるDen. modestumがシノニムとされるのか不明です。
こうした種名問題はさておき、入荷後Den. batakenseを中温室にて栽培を始めましたが、高温下のマレーシアラン園に数ヶ月置かれ問題は無かったため、高温室に移動しました。その結果、昨年夏期から高芽が頻繁に見られ、昨年末に株をポットから取り外し根を見たところ、多くの根が枯れていることが分かりました。この種にとり高温室は不適でした。そこで高芽を外し、一部を木製バスケットに寄せ植えし、大きな芽は炭化コルクに植付け、それぞれ中温室にての栽培に切り替えました。下写真は今月に入り、元株の一部に開花が見られた花です。写真3は大型バスケットに植え付けた高芽の一部です。



フィリピンミンダナオ島Bukidnon生息の本種は2001年発見された比較的新しいセロジネです。これまでの栽培では木製バスケット植えで、2週間間隔で1輪づつ次々と半年近く咲き続けたことがあります。通常は4-5輪程で花茎は枯れます。当サイトでは、花茎は長く下垂するため現在は20株ある8割程を炭化コルクに植え付けていますが、バスケットあるいはポットの斜め吊りの方が栽培は容易で成長も良く、これは根が乾燥を嫌うためと考えられます。但し、十分な気相も必要で、プラスチックポット植えの場合は、長時間のぐしょ濡れ状態を避けるため、好ましい植込み材はミズゴケ・クリプトモスミックスあるいは大粒バーグとなります。本種のリップは株毎に茶色から黒に近い栗色まで様々で、比較的黒い色が好まれるようです。通常黒い色は10株に1株程度しか出ませんが、今回は4株開花中で、珍しく2株が写真2と写真3のような濃い栗色のリップが開花しました。本種は標高800m生息の高温タイプです。



当サイトの「その他原種」のサムネールにVanda merrilliiが無く、その変種であるVanda merrillii var. rotoriiのみが掲載されていたことに気付き、両種が開花中であったため今朝(12日)撮影しました。Vanda merrilliiは近年のプランテーションで自然界での絶滅が危惧されおり、今日マーケットで見られるエビ茶色の変種var. rotoriiはほとんどが実生株とされています。当サイトが所有するこれら2種は、いずれも現地趣味家から得た野生栽培株で、株高約2mのクラスター株も数株あります。写真1がVanda merrillii、写真2がvar. rotoriiです。好みから云えば写真1のカラフルなフォームとなります。


本種は先月も取り上げましたが、9日現在、1株に19輪の開花があり、なかなかこれだけの輪花数は珍しいため写真に収めました。


Papua New Guinea生息のデンドロビウムで、2017年マレーシア・キャメロンハイランドで入手しました。小さな花ですが下写真に見られるように美形です。しかし株形状は多くのデンドロビウムとは異なり、また花は葉元から花柄を伸ばし開花します。これは本種がCadetia属から属名統合でデンドロビウム属にしたことが他属でもしばしば見られるように同属種間でありながら大きな違和感をもつ背景です。特に本種はシノニムに凡そ11種の名前があり、ある意味名称に翻弄された気の毒な種です。orchidspecies.comでの本種検索名はCadetia collinaです。



近年再発見されたスマトラ島Ache州のデンドロビウムで中温タイプです。木製バスケットと炭化コルクの2種類で植え付けをしており、今回の開花は炭化コルクです。疑似バルブ(茎)は40cmほどになり、若い茎では写真2に見られるように中央部が膨らんでいますがやがて伸長するに従いスリムになります。

