Bulbophyllum lasioglossumとBulb. sp

 今回のフィリピン訪問で入手したバルボフィラムは11種類あり半数が種名不詳です。その内、4種がミンダナオ島生息種で他はルソン島北部とPulilio島となります。このルソン島北部生息種にBulb. lasioglossumが含まれ20株を持ち帰りました。。しかし今回この株の植え付けをしていたところその形態に違和感を覚え、改めて形状比較してみたところ写真1が示すように葉およびバルブ形状の異なる2種類の株が混在しているようです。一つは葉が披針形あるいは長楕円の一方で、他方は丸みのある楕円形です。またバルブ形状も写真2と写真3のようにそれぞれ異なっています。

 植え付けをしていると形状の異なる株が混ざっていることが時折見つかりますが精々1株程で 凡そ半数に分かれることは初めてです。また写真3のような株形状のバルボフィラムをこれまで取り扱ったことが無く、どのような花が咲くのか開花が楽しみになってきました。

写真1
写真2
写真3

Phalaenopsis sanderianaとAppendicula malindangensis

 Phal. sanderianaは3年ほど前にサプライヤーの世代交代でしばらく入手が難しい状態が続き、前POS会長の所有する株を分けて頂いていたのですが、どうやらMindanao島からの入荷ができるようになったようです。大きな株で下写真1が本種で、写真の右から4番目の小さくみえる株が本来のマーケットで通常見るサイズであることから、今回入荷株が如何に大きな葉であるかが分かります。ほとんどが最大サイズとされる30㎝前後です。

 一方、写真2は4年ぶりの入荷となりましたApppendicula malindangensisで、この株はMindanao島Bukidnon生息株です。4年ほど前は写真3に見られるように鮮明なブルーの花色からブームとなりましたが、2年程で収まりました。最近になって引き合いが再び増え、本サイトではすでに在庫が無くなっていたため、今回のフィリピン訪問で50株程を持ち帰りました。本種はブルー、紫色およびピンクがありますが、ブルーフォームは葉裏が緑色に対して、紫やピンクフォームはやや赤みを帯び、葉裏の色から花色が予測できます。今回はブルータイプとなります。画像は植え付け前のバスケットでの寄せ植えです。

写真1Phalaenopsis sanderiana
写真2 Appendicula malindangensis
写真3 Appendicula malindangensis

Bulbophyllum glebulosumとBulbophyllum membranifolium

 Bulb. glebulosumはフィリピンルソン島Aurora州生息の2008年登録の新種です。中温タイプとなります。これまでなかなか入手が困難でしたが、やっと入荷できました。ネットでのマーケット情報はほとんど見当たりません。 写真左が植え付け前のBulb. glebulosum、中央は同種のW. Suwarez氏の花画像です。一方、右はMindanao島Surigao生息のスポットフォームのBulb. membranifoliumで、こちらも入手しました。

Bulb. glebulosum
Bulb. glebulosum
Bulb. membranifolium

Bulbophyllum marknaivei LanaoとAerides magnifica

 Bulb. marknaiveiはMindanao島Misamis Oriental州、標高1,200mの雲霧林にて採取された2016年登録の新種です。今回入手した株は西隣のLanao州生息株で写真1は植え付け前の20株程です。本種に関しての情報はOrchideenJournal Vol.4.4 2016の記載以外詳細情報がなく、写真2は花画像掲載のJournalの表紙です。本サイトでは中温タイプとして炭化コルク植え付けとなります。株サイズにより2,500 – 3,000円の予定です。

写真1 Bulb. marknaivei

 一方、写真3は同時にフィリピンにて入手した取り付け前の10株を一纏めに吊るしたAerides magnificaで、写真4は本サイト撮影の同種の花です。これまでAerides odorata Calayanaとしてマーケットで取り扱われていましたが2014年Aerides magnificaとして登録されました。本種名で検索をしていたところヤフオクでAerides magnificaが18,000円で落札されていたようです。本サイトではAsiatic Greenが同種あるいはComplexと思われるAerides quinquevulnera v. calayanensisを45米ドルとのことで写真のBS株で4,000円を予定しています。今回はAerides inlfexaも10株ほど入荷しました。

写真3 Aerides magnifica
写真4 Aerides magnifica

Dendrochilum sp Surigao

 デンドロキラムはアメリカやヨーロッパと違い国内ではあまり人気がないようで、本サイトとしてもこれまでラン展に共同で出店したラン園の売れ残り株を引き取っていた程度でした。しかし今回サプライヤーから送られたMindanao島Surigao生息の、おそらくデンドロキラムと思いますが、種名不詳の花画像には魅力を感じ、また園主も始めて見るとのことで20株ほどを入手してきました。写真1は植え付け待ちの本種です。スリット入りプラスチック鉢に100%クリプトモスでの植え付け予定です。

写真1Dclm. sp Surigao
写真2Dclm. sp Surigao

Phalaenopsis mariae

 久々のフィリピンからの胡蝶蘭原種です。これまで長く胡蝶蘭原種を取り扱ってきましたが、現地園主も驚くこれまで見た中では最大のPhal. mariae野生栽培株です。葉長40㎝を超える株もあります。写真1は仮植え中のもので、数日後に炭化コルクに取り付けとなります。今月一杯は順化栽培を行って葉の張りを戻し、8月から販売を行います。これまでの本種の野生栽培株に500円程度プラスした価格を予定しています。

写真1 Phal. mariae
写真2 Phal. mariae

Rhynchostylis coelestis Blue

 280株のタイからの入荷が6日にあり、こちらも併せて紹介を始めます。この中にベトナム、カンボジア、タイに生息するRhynchostylis coelestisが含まれます。本種は青、紫、ピンクの花色があり、特に青色の濃いフォームを希望しての注文を行いました。期待される花色は下写真となります。左は入荷した株で大きなBSサイズです。2,500円での販売を予定しています。

写真1 Rhynchostylis coelestis Blue
写真2 Rhynchostylis coelestis Blue

Bulbophyllum inacootesii BukidnonとCoelogyne longirachis Lanao

 フィリピン訪問で入手したバルボフィラムとセロジネです。前者は2016年登録の新種で、後者は古くから知られているものの、生息地がMindanao島BukidnonやLanaoの独立闘争地域のため入手が難しく、今回の入手は初めてです。花画像はいずれもサプライヤーからコピーです。Bulb. inacootesiiは2016年のOrchideen Jouanalに詳細が記載されています。いずれも標高1,300mの中温とされていますが、Bulb. inacootesiiは高温タイプとの説もあります。Bulb. inacootesiiは2,500円から、またCoel. longirachisは3,000円を予定しています。

Bulb. inacootesii
Bulb. inacootesii
Coel. longirachis
Coel. longirachis

Dendrobium boosii Lanao

 これまで知られていたDen. boosiiは2011年登録のMindanao島Bukidnon生息株ですが、本種はMindanao島北西部Lanaoの生息株です。花画像はサプライヤーからのものです。本種は多くの個体差があるようで、画像検索では今の所該当フォームがないためそのまま掲載しました。

Den. boosii
Den. boosii

Bulbophyllum spとDendrobium derekcabactulanii

 フィリピン訪問にて入手したBulb. spと2017年登録のDen. derekcabactuloniiです。いずれもミンダナオ島Bukidnon生息種で前者は写真3の画像に見られるように60㎝にも及ぶ倒披針形の大きな葉と1m程の下垂花序が特徴です。2015年の歳月記にBulb. spとしてスラウエシ島生息種を取り上げましたが葉の形状や花色は異なるもののバルボフィラムとしては最大種の一つと思われます。写真1, 2は今回入手した株の内、2株を5㎝厚の炭化コルクに取りつけたものです。価格は株サイズにより4,000円からとなります。

 一方、写真4-6はMindanao島Bukidnonで2016年発見、2017年登録の新種Den. derekcabactulaniiで、株形状はDen. boosiiと視覚的には極めて類似しています。 Den. boosiiの疑似バルブは1m長にもなりますが本種は40㎝ほどとされ、花フォームは3種類ほどあるようです。コケ林(雲霧林)の標高900 – 1,600mの生息種です。価格としては株サイズにより2,500円から5,000円を予定しています。

写真1 Bulb. sp Bukidnon
写真2 Bulb. sp Bukidnon
写真3 Bulb. sp Bukidnon
写真4 Den. derekcabactulanii
写真5 Den. derekcabactulanii
写真6 Den. derekcabactulanii