Dendrobium datinconnieaeとDendrobium serena-alexianum ? (punbatuense) II

 前項本題のDen. serena-alexianum の画像で、写真1,2の花のリップ基部に3角形をした突起が写っており、これが写真3および写真7-9のDen. datinconnieaeには見当たらないため、胡蝶蘭原種で実施している花の各部位を切り離しそれらを調べるのが最善と考え、切り出してみました。そうしたところ明確な違いが分かりました。下写真は2種の比較画像で、それぞれ左がDen. datinconnieae、右がDen. serena-alexianumです。写真1は花全体を、写真2はリップ、写真3はリップを外し蕊柱を下方から撮影したものです。大きな違いは、写真2のリップ基部の突起の有無です。この突起は画像に見られるように厚みがあるものがあれば、薄くリップ面に張り付いた様態 もあり、リップを切り離さないと分からない花(前項写真3)もあります。形状のサイズ、変形また色合いとは異なり環境に影響を受けない特異的な形状突起の有無、さらにその有無が種名毎の入荷ロット内では共通した特徴であることから両者は別種と判断しました。但し前項の冒頭で記載した現地マーケット名でのDen. serena-alexianumが、J. Wood & C.Chan氏が2008年に記録した種であることが前提で、異なるのであれば2018年末に入荷した前項写真1-3の種のフォームをもつ種が現時点では見られないことから、これまでに記録がない種の可能性が高まります。(後記:その後の調べでDen. serena-alexianum名で入荷した前項写真1-3の種はDen. serena-alexianumの近縁種とされる2008年の新種Dendrobium punbatuenseの可能性が高くなりました。ただし写真3の株はリップ突起は共通するものの、Den. punbatuenseとはリップ側弁の斑点とSpur形状の相違から別種の可能性は残ります。)

写真1 Shape differences between Den. datinconnieae (left) and Den. serena-alexianum? (Den. punbatuense) (right)
写真2 Shape differences between Den. datinconnieae (left) and Den. serena-alexianum? (Den. punbatuense) (right)
写真3 Shape differences between Den. datinconnieae (left) and Den. serena-alexianum? (Den. punbatuense) (right)