AeridesやVandaの従来からの植えつけは、種によってポットに大粒バーク、バスケットあるいはベアールートでの吊るしが一般的です。またデンドロビウムはポット、バスケット、ヘゴ板などこちらも種によって様々です。特にSpatulata節はほぼ例外なくポット植えで、海外では多くが植え込み材として炭を用いています。本サイトではこうしたこれまでの植え付け方法を変え、植替え時期を機にその多くを炭化コルクに切り替えています。自然界における生息様態が木やその幹あるいは岩などに着生する性質から、しばしば新しい成長芽や根の発生位置がポット形状には即していないとの思惑からです。
こうした気根植物の植え付けにおいてポットに植えることで過水や気相が不足して根をダメにしたり、あるいは小さなバスケットを根元に付けて吊るし、根のほとんどを空気に晒すものの結果として水分不足で株が痩せてしまったり、新根がある程度伸長すると先端が黒変して止まるなどで株が大きくならないことに悩む趣味家も多いと思います。いわゆるそれぞれの種に合った温度、湿度、通風、支持材、植え込み材、肥料等の壁に突き当たることになります。ある種には良いのだが、ある種には良くないと言った問題です。
そうした背景から本サイトでは根に関して、ポットでは得られない高い通気性と、吊り下げ型にはない保水力、さらにSpatulata節のデンドロビウムには成長芽が活着しやすい面を提供する植付けとして炭化コルクを用いることにしました。コルクは2つの形状を用意し、AeridesやVandaは平面(長方形で50-60㎝x12㎝x3㎝)板、Spatulata節には角柱(60㎝x8㎝x5㎝)です。下画像は2月末から今月にかけて炭化コルクに植え付けた合わせて60株のAerides(odorata alba, magnifica alba, migueldavidii, magnifica, leeanaなど)の一部です。全てコルクに薄くミズゴケを敷き、その上に根を置いただけの取り付けです。大半は入荷時BS株であるため根は四方八方に伸長しており、硬い根もあり曲げて板に押さえられる根だけを板に取り付けたものです。この板付により胡蝶蘭やデンドロビウム原種と同じ場所に同じように吊るすことができ、またかん水量や頻度も他属と区別することなく与えています。僅か2ヶ月程でほぼ全株に新根(下写真で先端が緑や褐色の白い根は全て取り付け後に発生)が出ており、根にとっては適度な保水性と通風が得られたことで、現地からの入荷時に見られた乾燥による細かな葉の皺もほとんどが消え下写真のように葉に張りが出て来たように思います。








