6月末の浜松温室では開花種はそれほど多くなく、特に胡蝶蘭原種のこの時期は僅かです。それでも下写真は現在開花中の一部となります。この中で本サイトでの初花はボルネオ島の高地に生息するCoel. hirtellaです。またDen. enderitiiに似た花をもつスラウェシ島からのDen. spは、5月に入荷してから1度開花があり花柄当たり揃って2輪でしたが、環境に順化したせいか下垂する総状花序に5輪が開花しています。Den. endertiiはボルネオ島固有種であることからendertii-complex(仲間)としました。Phal. bellinaは野生株としては品のある色合いと思います。Den. papilioは毎年この時期に開花します。
ちなみに、マーケットにおいてDen. papilioやDen. tobaenseなどはその花サイズによって大輪タイプなどと差別化された表記を時折目にします。Den. papilioやDen. tobaenseなどの花サイズは株の状態に依存するところが大きく、健全に成長し疑似バルブが太くなればいずれも相応の大きな花をつけます。言い換えれば、例え大輪タイプとされた株であっても株が小さかったり、バルブが細ければ大きな花は咲きません。一般的に見られるように1輪だけの開花の花サイズは大きく、多輪花で同時開花となればそれぞれの花サイズは小さくなります。
もし大輪花タイプとされる株がその株サイズや輪花数に関わらず花は常に一般の1.5倍ほど大きいのであれば、4倍体のような生殖細胞を有すると言えば良いのですが、そこで小さな花が咲くようなことがあれば偽称となりかねず、単に大きな花が咲いた株から得た実生であることで固有名を付けたに過ぎないのではと疑っています。 固有名を付けるのであればその特性が保持され継承される保障が必要です。Den. papilioやDen. tobaenseで大きな花を得るには、2 – 3年かけ適切な輝度と肥料を与え、バルブを太くすることが必要です。これまでこれらの種をそれぞれ数百株栽培をし、大小様々なサイズの花を得てきましたが、背丈は同じでもバルブの太さは花サイズに大きく影響することが分かっています。











