Den. tobaenseとDen. toppiorum subsp. taitayorumの開花

 両種は共にスマトラ島生息種で、当サイトでは中温室において隣り合わせで栽培をしています。Den. tobaenseは今年の初花となります。夏期が開花最盛期です。Den. tobaenseの栽培で新たに気が付いたことがあります。20株ほど栽培していますが、昨年暮れから今年春にかけての冬季に、盛んにそれぞれの株で根が伸長していたことです。通常栽培において冬期はかん水を少なくするとされますが、当サイトでは生息地スマトラ島トバ湖周辺には雨の少ない乾期があっても、冬季はないとの考えで中温室の温度は夜間平均最低温度を15℃程とし、常に根周りは湿らせています。開花期が終わってしばらくして、すなわち国内では冬季になりますが、数株だけならば兎も角、株の大半で根が盛んに伸長し始め、9月に発生した新芽も成長を続けており、果たして本種はこれまで言われてきたような、国内の冬季の温度が低下する時期に合わせて、かん水量を控え生理機能を低下させる栽培が正しいことか疑問になりました。

 一方、Den. toppiorumも20株ほど栽培をしており通年でいずれかの株で開花が見られ、途絶えることがありません。Den. tobaenseと同様に植込み材、すなわち根周りを、濡れた状態と乾燥状態とを2-3日間隔で繰り返す栽培は失敗することが分かっており、季節に関わらず夜間最低平均温度を15℃以上とする限り、根は常に湿っている状態を保つようにしています。これまでの1年間の栽培で新たに気が付いたことは、本種は炭化コルク付けで、3段の高さの異なるバーに吊るしており、天井にはLED照明があり、よって輝度はそれぞれの段で異なります。LEDに接近した眩しいほどの明るい位置にある株が成長が良く、その差は歴然であることが分かりました。下写真はいずれも14日の撮影です。

写真1 Den. tobaense Sumatra
写真2 Den. toppiorum subsp, taitayorum Sumatra