Bulb. nitidumは花形状がユニークで美しいとされるバルボフィラムの一つで、類似する他種には同じCodonosiphon節のBulb. aristilabre, Bulb. callipes, Bulb. speciosum等が知られており、いずれもニューギニア生息種です。
これまで3年間で複数回に分けBulb. nitidumを入手してきましたが、それらには3つの似て非なる花形状が見られ、今回それらの特徴を取り上げてみました。下写真は3フォームをそれぞれ、写真1-3、写真4-5、写真6-7に分けて表示しています。いずれも入荷種名はBulb. nitidumです。写真1-3は1月現在開花している種で、1本のラテラルセパル長は7cmです。2輪開花しており、さらに3つの花芽が伸びています。写真4-5は写真5に定規で寸法を示しており、ラテラルセパルは8cmで、一般種のラテラルセパル4-5cmと比較してかなりの長さとなります。よって1輪当たりの開花期間は10日間ほどですが、開花初期のラテラルセパルが左右水平に開く時点の水平幅の花サイズは16cmとなります。 一方、写真6-7のタイプはラテラルセパル長は4-5cmとなります。
Bulb. nitidumはorchidspecies.com等の情報によればリップは基部側半分は黄色をベースに赤い斑点があり、先端側は白色とされます。このフォームに似た画像は写真1-5です。しかしリップの先端側は白色ではあるものの基部側の黄色ベースに赤色斑点とされるフォームとは異なり、またorchidspecies.comで11cmとする花サイズも写真1-5の花はさらに5-6cm程大きくなっています。一方、下段の種はリップの基部はクリーム色で赤色斑点があり、先端部に向かうに従って赤色斑点が一面を覆うように全体が濃赤色になっており、こちらはorchidspecies.comやネット画像に多く見られるBulb. nitidumとサイズはほぼ同じですがリップのテキスチャーが異なります。そこでさらに写真6-7の種をBulb. speciosumと比較すると、Bulb. speciosumのリップは基部側半分が黄色、先端部が白色で全体に斑点が有る無しの2つのフォームが見られ、またBulb. aristilabreとはリップの色フォームが異なります。では視点を変え、写真6-7のリップフォームに似た種を検索すると前記のBulb. callipesとなります。しかしorchidspecies.comによればBulb. callipesの花サイズは2cmと小型でこちらとも一致しません。
以上のように、サイズや色フォーム個々では一致するネット画像はあるものの、花全体として一致する画像は見当たりません。さらに現状ではBulb. nitidum、Bulb. aristilabre、Bulb. speciosa等の種名で画像検索をする限り、種名が異なっているにも拘わらず同一画像が入り乱れ曖昧です。果たして下写真のそれぞれの種は、個体差、別種、変種あるいはフォームの違いなのか現時点では不明です。特に写真4-5の種は、現在のネット上でBulb. nitidumとされる種とはサイズあるいは色フォームがかなり異なっており、その花サイズの大きさからは、かなり迫力があります。販売では、花の確認ができない花無し株で写真4-5と写真6-7のタイプを同一種として取り扱うことは問題で、当面Bulb. nitidum aff (類似種)としてそれぞれをタイプA、B、Cに分けて対応する予定です。






