Bulb. virescensやBulb. binnendijkiiなどRhizome(バルブとバルブを結ぶ根茎)の長い種は、バスケット、トレーあるいはヘゴ板などいずれに植え付けても、2年もすればリゾームが伸び、新しいバルブはやがて植え付け材から飛び出してしまいます。そのまま放置すれば新バルブの根は空中に伸びたままとなり、余程の高湿度環境でもない限り成長は止まってしまいます。当サイトでは一部をバスケットに植えているものの、多くは60cm程の長い炭化コルクに取り付け、新たなリゾームの伸びしろ分をなるべく広くとり、それでもやがてはみ出す時期が来れば、株分けして新たな植え付けを行うことにしています。
Bulb. virescensはBulb. binnendijkiiとシノニムの関係とされていますが、標高800m程に生息することから当サイトでは高温室にての栽培となっています。一方、Bulb. binnendijkiiは標高1,000m以上の生息のため中温室となります。これらの新芽発生は春と、猛暑が去って温室内の気温が日中30℃以下、夜間20℃前後になる秋に盛んになります。下写真1はボルネオ島とマレー半島からのBulb. virescensで、写真2および写真3はそれらに発生した新芽を28日に撮影したものです。ほとんどのバルブ基に新芽が見られます。しかし、こうした芽が成長し葉が開くまでの栽培は中々難しく、今年から植え付けは、これまで以上にコルク上のミズゴケを厚く敷き、決して乾燥させないようにしています。経験では、根周りの乾燥状態が繰り返されると、特に葉が開く前のバルブが未発達な新芽は縮み枯れ落ちることが多く、数ヶ月間は24時間常に根周りを湿らせた状態にすることが必要です。このため乾燥気味な環境ではこうしたコルク付けは適さず、景色は良くないものの、根を常に湿らせることが容易なトレーやバスケットにミズゴケを厚めに敷き、その上に植えつける栽培が有効です。


