Negros島やミンダナオ島の標高1,200m以上の雲霧林に生息するフィリピン固有種で、青花を代表するDen. victoria-reginaeが現在開花中です。当サイトでの本種はミンダナオ島からで3年ほど前に入荷した株です。温室の外は酷暑が続きますが、クール室は日中でも25℃で涼しく人よりも待遇の良い環境に居ます。夜間平均温度が20℃以下に設定できれば昼間は32℃程になる中温室で問題はありません。現在100株近くをヘゴ板、炭化コルク、木製バスケットなどに分けた植え付けをしており、下写真の開花株はバスケットです。本種の疑似バルブは下垂タイプのためポット植えは適しません。現地でよく見る植え付けは、ヘゴ板にココナッツの繊維で根を団子状にすっぽりと包んでいます。ミズゴケを使用していないのは、信じがたいことですがフィリピンではミズゴケの方がヘゴ板に比べて遥かに高価なためです。一方、小さなプラスチックバスケットにココナッツ繊維のみの植付けも見られますがこうした植え付けは販売用の簡易的なもので、どれも元気がありません。 基本的にマニラ周辺の気温では本種は暑すぎて生きていけません。Tagaytayでも現状維持が精々です。このためラン園にとっては入荷即販売が必要で、展示会では単品でも買えますが、販売業者が購入する場合は少なくとも100株単位が条件となり10-20株程度ではまず取り扱ってくれません。中温タイプのデンドロビウムはほぼ全てがこうした取引となります。 尤も日本国内の販売価格並で良いと言えば話は別でしょうが。なお、本種の開花はorchidspecies.comでは晩春とされていますが、当サイトでは夏季が多いもののの不定期で、これだけの数を栽培していると何時もどこかで1-2輪は開花しています。環境に合うと次々と茎からの栄養芽で増えます。このためその花色から人気のある本種は毎年それなりの数を販売しているものの100株は一向に減りません。こうしたこともあり現在本サイトでは野生栽培株にもかかわらず1株3-4バルブ(茎)で1,500円で、株サイズを考えると通常市場価格の1/3以下です。
