Dendrobium tannii f. alba?

 Den. tannii名で今年1月に入荷した株には赤紫やピンク色など多様なカラーフォームが混在し、その中に下写真の白い花も3割程含まれていました。Den. tanniiで検索しても公式な登録は無いようで、この名前のページはorchidspecies.comにも無く、Den. bracteosumあるいはその一変種とされているようです。幾つかのDen. tanniiに関する記述からは、Den. bracteosumとの相違点として、リップの色やセパル・ペタルの形状が取り上げられていますが、その程度のみで別種とする根拠には無理があり、一方、変種とするのであればDen. bracteosumの一般フォーム株に対しての排他的地域性が必要で、さらに一つの入荷ロットから紫、ピンクおよび白色が同じような割合で出現することは野生株とは考えにくく、Den. tanniiとされる株はタイか台湾でのフラスコ苗の可能性が大きいと思われます。

 Den. tanniiが人工的に作出された実生ではなく野生種であってDen. bracteosumの変種とするならば、採取地およびそのコレクターがストックあるいは栽培している場所が流通ルート(1次あるいは2次業者)の中で知られても良いのですが、これも明確ではありません。花自体は下写真のように清楚で美しいのですが自然界に実在する野生株と見做すにはしばらく調査が必要です。