現在開花のDendrobium ramosiiとDendrobium violaceum

 これまで生息確認が無かったフィリピンPalawanからのDen. ramosii(写真1)と、ニューギニア生息のDen. violaceum(写真2)が低温および中温室にてそれぞれ開花中です。Den. ramosiiDen. erosum、Den. rutriferum、Den. kuhliiなどと花は一見似ていますが、それぞれリップや疑似バルブ形状がよく見ると異なります。これらは下写真のように一つの花は2cm程と小型ですが多輪花で、写真は15輪以上の同時開花です。

 一方、Den. violaceumは花形状や生息域がDen. vexillariousと似ていることから、よく違いが聞かれます。花色に大きな違いはあるものの、Den. vexillariousは色変化が多いため稀に似た色が出現することがあります、現在本サイトで栽培している株の中では、Den. vexillariousの方が葉幅が広い傾向が見られます。花は1か月以上咲き続けます。下写真右で緑色の生ゴケが見られますが、本サイトのクール室では2年ほど前からコケが自然繁殖して写真のように炭化コルクを覆っています。おそらく中-低温室には1,500mから2,000mクラスの雲霧林やコケ林からの種が多いため、そこでのコケが生きたまま現地の栽培サイトを経てやがて本サイトに入荷し、それが繁殖している可能性があります。このコケはランには悪影響はないようで、むしろ根周りの湿度を保つ働きをしているようです。ちなみにこのコケを3-4cm角に切り、高温室の同じ炭化コルクで栽培しているデンドロビウムのミズゴケの上に移植したのですが1か月程になりますが今のところ枯れないものの増える様子はありません。コケにも低温・高温タイプがあるようです。

写真1 Den. ramosii
写真2 Den. violaceum