続バルボフィラムBulb.nymphopolitanum complex

 前々回でBulb.nymphopolitanumの類似種を取り上げました。2017年から今日までミンダナオ島から入荷した中のBulb.nymphopolitanum complexと思われる株形状ではあるものの種名不詳とされる10種程のspが開花する毎に、浜松温室では似て非なる花が咲き続けています。問題はこれらと一致する花画像が、ネット上にはほとんど見られず、登録種なのか新種かの判断が難しく、バルボフィラムに興味のある趣味家向けに再度取り上げてみました。

 下写真はこれまでの2年間での開花により得た6タイプを示したものです。これらが、たまたま1-2株出現した個体であれば兎も角、種名不詳ながらも20-30株毎にsp1, sp2, ..と現地で割り振られて入荷し、開花してそれぞれを確認すると、6タイプがごちゃ混ぜではなく、一応sp毎に花フォームが異なっていると共に、同じsp番号内では同一フォームの花が開花することから、サプライヤーはサプライヤーのみが知る何かを目印にそれぞれを分けていた筈で、おそらくミンダナオ島北部内の生息場所の異なる株毎に纏めて管理し栽培していたと思われます。

 写真で6種を上下一対として、上段に花全体を下段にそのリップ画像を表示しています。それぞれのタイプの視覚上の違いは下表に記載しました。

type/特徴ラテラルセパル(LS)・ペタルリップ中央弁表皮既知類似種との相違
type1ペタルおよびLSに5本のラインが入る。LSは3-3.5㎝で小型全面滑らかLSにラインの入る該当種は不明
type2ペタルおよびセパル全体に赤色斑点。LSは4.5-5㎝先端部を除き全体に細かな凹凸全体斑点はmearnsiiおよびrecurvilabreに似るが、前者とはリップ面突起とその範囲に、後者とはLS形状が異なる.
type3LSはクリーム色3.5㎝で小型基部寄りに微細な凹凸該当種無し
type4LSはクリーム色4.5-5㎝。LS基部に斑点あり比較的滑らか。微細な凹凸ありtrigonosepalum黄色フォームに類似
type5前々回取り上げた種。LS長3.5-4cm比較的滑らか。微細な凹凸ありLSサイズを除きタイプ4に類似
type6赤褐色からオレンジレッド色。LS長3.5-4㎝全面滑らかbasisetumとはリップ表面形状が異なる

 視覚的な比較による判断としては、タイプ1と2が既知種に対してユニークな印象を持ちます。これらを今後どの種名(同定)とするかは分類学の世界になり、当サイトの範疇ではないため、その分野での今後の研究を待つことになると思います。取り敢えず当サイトでは下記のType1-6との仮称で販売することにします。

写真1 type1
写真2 type2
写真3 type3
写真4 type4
写真5 type5
写真6 type6
写真7 6タイプ前面。左から右に順次タイプ1から6まで。
写真8 左から右にタイプ6から1。