海外原種ラン園事情

 コロナウイルス問題で渡航制限が始まって3ヶ月が経ちます。マレーシア、フィリピン、インドネシアなどのラン生息国での、特に原種を扱うラン業界はローカルマーケットを中心とする交配種とは異なり、海外への卸販売によって成り立っているのが実状です。この結果、ここ数ヶ月間の収入は皆無に近いと思われます。現地直接取引が無理でも、EMS(国際スピード郵便)による国際間での売買が考えられます。しかし生体であるランの品質を考えれば、現地発送から日本での受け取りまでには1週間以内が限度であり、徐々に都市封鎖が解除されつつはあるものの、輸送の遅延は許されず現時点ではEMSであってもリスクがあります。こうした状況がさらに半年ほど続けば、現地の1次業者から3次業者まで、果たしてストックや栽培場の維持管理が続けられるかが心配です。いずれにしても長時間の梱包に弱いクールタイプや胡蝶蘭原種は、ワクチンができ渡航可能となるまで当分入手は困難ですが、EMS送達遅延がなくなることと、現在マレーシアやフィリピンは盛夏であり、この期間が去り次第、比較的強靭な高温タイプのバルボフィラムやVandaなどから順次EMS発注を開始する予定です。