Phalaenopsis lueddemannianaの変容

 下画像は数日前にフィリピンサプライヤーから送られたPhal. lueddemannianaとされる写真で、凡そ1年半前にルソン島最北端Cagayan地区からPhal. pulchraと伴に入荷した種とのことです。不思議なフォームで、これまで知られたルソン島南部Sorsogonやミンダナオ島生息のPhal. lueddemannianaとは大きく異なり、Phal. hieroglyphicaにも似た様態も見られます。大別してそれぞれ3つのグループがあり、写真1および写真2は同じ第1のグループで、リップ中央弁先端は鉾形で尖っています。一方、写真3および写真4と写真5は第2グループで、リップ中央弁先端は楕円形です。さらに写真6、写真7および写真8のリップ先端は前者の中間にあり、特にその色フォームが他地域のPhal. kueddemannianaには見られない青味の強い色合いの第3グループです。写真9はPhal. bastianiiに似た斑点模様である一方で、リップ先端はPhal. hieroglyphicaのもつ鉾型となっています。 これは1株のみです。なおこれまで知られたPhal. lueddemanniana、hieroglyphicaおよびpulchraの画像も参考用として掲載しました。これら画像を比較すると、9種の花はいずれも参考画像とは似て非なるフォームです。興味があるのはこれら9種は全て人工的な交配により作出されたのではなく、野生種であることです。

 当サイトでは写真8の最も青味の強い株はすでに昨年5月に入手しています。現地では謎の多いこれらの株を栽培中で、新型コロナウイルス問題が収まれば再訪問して持ち帰り、カルス形状など比較調査してみようかと考えているところです。

写真1 Phal. lueddemanniana
写真2 Phal. lueddemanniana
写真3 Phal. lueddemanniana
写真4 Phal. lueddemanniana
写真5 Phal. lueddemanniana
写真6 Phal. lueddemanniana
写真7 Phal. lueddemanniana
写真8 Phal. lueddemanniana
写真9 Phal. lueddemanniana
写真10 Phal. lueddemanniana
写真11 Phal. hieroglyphica
写真12 Phal. pulchra