Bulb. debrincatiaeは2002年登録の、フィリンピンルソン島標高800m-1,200m生息のバルボフィラムです。当サイトでは2015年2月、Bulb. lasioglossumを注文したものの、数株が同年6月に開花してミスラベルであることが分かり、本種を歳月記に紹介したことがあります。本種は当サイトを除いて国内マーケット情報がなく、また現地フィリピンの農園やラン展においてもこれまで本種を見かけることがありません。最近は新種とされながらも市場実績の少ない種を、優先的に植替えており、本種もその一種となります。これまで3年間の栽培はプラスチックポットにヘゴファイバーでしたが、新しく発生するバルブの配列様態から、今回は35cm長の炭化コルクへの植え付けとしました。写真1はその一部です。
最も栽培に適した取付け材は、前項のBulb. magnumも同様に保水性の高いヘゴ板となりますが、コストの点でコルクとしています。そのためミズゴケを厚めに敷き、根周りの乾燥を避けています。また当初は生息域標高を考え中温室にて栽培しましたが、現在は高温室に置いています。本種の不思議な特性は、通常花は花序の基部の蕾から順次先端に向かって開花していきますが、写真2に見られるように、本種はその逆で凡そ50㎝長の花序先端の蕾から順次基部に向かって開花することです。なぜそのような特性を持つことになったのか不思議です。


