時間を見てはバルボフィラムの植え替えを行っています。下写真1の上段はBulb. multiflorumです。本種の入手は極めて困難で、というのは本種名で発注してもほとんどが同じルソン島中部Nueva Vizcaya生息のBulb. brevibrachiatumやBulb. loherianumなどがミスラベルで入荷し3回に一度、しかもロット内に1割以下で稀に本種が混ざっているような状態です。これまでの経験からは本種名で注文しても本種が得られる保証は全くありません。2株ほど販売し、その後開花を確認した2株ほどがあり、それらが大株になったため株分けして今回の植え付けとなりました。(注:これまで当サイトではCirrhopetalumがBulbophyllumに属名統一されたことで、Cirr. multiflorumをBulb. multiflorumとしてきましたが、Bulbophyllum属内にすでにmultiflorum名があったことから、Cirr. multiflorumは新たにBulb. polyflorumとして登録されており、現在の本種名はBulb. polyflorumとなります。当サイトでは来年3月末予定の本サイト改版時に種名を変更します)。下段は左2列がBulb. veldkampii、3つ目がBulb. kermesinum、また右3列は半透明な花を付けるBulb. hymenobracteumです。
写真1は30cm長炭化コルクでの植付けで、従来と異なるのは使用するミズゴケの量を2倍近く増して厚めに敷き、また伸びしろ分をかなり大きく取っています。これには2つ理由があり、一つは2-3年程の成長の伸びしろ分と、植付け時からミズゴケ面積を広く取ることで、上部の保水分により、板下部の湿度を長時間維持し、株の根周りを常に湿った状態にするためです。平面状に敷いたミズゴケと炭化コルクの吸水性により、ぐしょ濡れ状態はかん水直後の僅かな時間だけで、その後は湿った状態が長く続くことを狙ったものです。最近はデンドロビウムを含め炭化コルクの取付けはこうした方法にしています。板付けで気相を大きくすると共に湿り気を長時間保つ、通常では相反する関係を得る簡便な手段です。材料コストと手間はかかりますが株の成長が第一です。


