今年は猛暑が長く続いていましたが、この4日間程は浜松も日中は32℃前後に、早朝は25℃となり、この季節としての例年の気温に戻っています。それでもこの高温のため温室の散水は変わりません。7月初週にフィリピンから入荷した胡蝶蘭原種が仮植えから本植え、さらに1か月を経過した現在、新芽や新根の発生や伸長が始まっています。入荷時にはかなり弱っていた株もかなり落着いてきました。9月中旬からの出荷時期には葉に張りも出てくると思います。
下写真は全て胡蝶蘭野生栽培株で、そのほとんどに新芽が現れ、すでに1-2cm程伸長しています。春秋の季節であればこれで順化完了となるのですが、 まだ猛暑が続くかも知れず当面9月中旬までと様子を見ているところです。胡蝶蘭原種については、入荷してからのこうした順化期間の世話がその後の生育に大きく影響します。すなわち作落ちや細菌病に関わります。胡蝶蘭野生栽培株は自然界では55種程の中で50種程は下写真のように葉が下垂した状態で生息ており、ポットへの立植えはできません。一方、実生株は小苗時にはポット植えが一般に行われることからほとんどがその形態で販売されています。しかし立植えで葉が左右に開いた頂芽の基部にはかん水によって水が常に溜まり、特に細菌病の危険性が高くなります。
今年のような猛暑では散水頻度も高くなり、多くの立ち植え栽培をされている方は頂芽を失くしたり、葉先が黄変したのではとないか思います。さらに胡蝶蘭原種は弓なりの長い花茎を持つ種が多いため、立ち植えでは支持棒を立てて花茎を固定するなど自然とはまるで異なる風景になってしまいます。、本サイトでは実生の一部を除き、野生栽培株は1-2種を除いて全てコルクやヘゴ板への植付けを行っており、これは現地ラン園や趣味家と同じです。



