来週木曜日から日曜日までの4日間サンシャインラン展が開催されます。本サイトは1.5ブースサイズで出店します。そのため現在は準備で大忙しの状態です。東京ドームラン展で行ったプレオーダーは今回のサンシャインラン展では予定していません。海外からの入荷が今週末かラン展直前になる状況で、ラン展とプレオーダー向けの平行作業が困難なためです。Aerides、Bulbophyllum、Dendrobiumでは珍しい種も入荷予定で状態が良ければ、これらは本サイトにとってのラン展会場での初売りとなります。東京ドームラン展では少量多品種で品種当たり3-4株でしたが、そのため売り切れとなったランも何点かありました。現在これらを優先して出品作業を進めています。
その中の一つにCoel. exalataがあります。ボルネオ島Sabah生息種でマーケットでの入手が比較的難しいことと、セロジネとしては珍しいセパル・ペタルおよびリップの花被片全てがマスカットグリーンの上品な色合いであることから人気が高いと考えられます。600m – 2,700mの生息種であり、中温から低温タイプとされます。しかし入荷時よりその情報を基に中温室に2年間置いていたのですが一向に開花が見られず株も現状維持で、こうなれば枯れも止む無しと、年の暮れに胡蝶蘭環境と同じ高温室に移動しました。驚いたことに翌年の春から新芽が出始め、初夏には次々と開花が始まりました。それ以来夏季の昼間35℃近くになる環境であっても高温室から移動させることなくそのままにしているものの毎年開花が続きます。高温室は年間を通し最低温度が18℃以下にはならず、これではまるで高温タイプのセロジネです。
考えられるのは本種の生息域として標高差が2,000mと大きく、たまたま入手した20株程のロットはその中でも最も低地となる600m付近の生息株であったに違いありません。こうした広範囲な標高域をもつ種は殆んどの属に数種存在し、最近ではクール温室に置いていたもののBS株でありながら1年以上開花しない場合は中温へ、それでも開花しない場合は高温室へと順次移しています。その逆もあります。一方、輝度も開花に大きく影響を与えます。低輝度から高輝度にすることで開花が始まる例はバルボフィラムやVandaではよくあります。さらに温度と輝度は開花だけでなく、多くのランの花色(特に赤と青系)にも影響を与えます。こうした状況から本サイトでも新しく入荷したランは1年間の栽培観察により温室内を常に移動しており、7 – 8,000株程を込み入った中で栽培していると、やがてどこに何があるのか分からなくなるのもしばしばです。
9日撮影の下写真は今回のラン展出品のため新しく植え替えを行ったCoel. exalataで、全ての株が新芽付きです。植え付けはセロジネの本サイト定番となるスリット鉢にミズゴケとクリプトモスの 1:3ミックスです。Coel. odoardiiや希少種のCoel. palawanensisも今回出品予定です。

