2016年4月に入手したVanda floresensisが始めて開花しました。このロットは2回目で初回は2015年10月です。不思議なことにorchidspecies,comやWikipediaなどには本種名が無く、ljunggrens.orgのVanda species listに、多数のデンドロビウムの新種報告で知られるP.O’Byrne氏によるレポートで、フローレス島および小スンダ列島(バリ島からティモール島に至る島々)の生息種との記載があります。また本種名で画像検索すると、セパル・ペタルは黄色をベースに、クリムソン(深紅)色の斑点が広がり、リップ中央弁が青紫色のフォームと、セパル・ペタルおよびリップが共にエビ茶色の、2つのフォームが見られます。いずれもセパル・ペタルの先端部はソリッド色で、基部に向かって斑点模様となっています。さらにリップ基部の左右の突起形状が白色と、中央弁と同色のフォームがあり、通常ではあまり見られない同種間のこうした花色の違いが種の同定を難しくしているように思います。この2つのカラーフォームは個体差なのか、地域差なのかは不明で、本種に関する詳細情報はほとんどありません。
種名の公的機関への登録が無いとすると、例えば人工的に創り出された交雑種(例えばVanda tricolorとVanda limbataとの交配)の可能性も考えられます。しかし2016年の入荷15株の状態(サイズ、葉および茎形状の不均一性)からは実生とは考え難いものでした。下写真が現在(3日)当サイトにて開花中のVanda floresensisです。かなりの美形で、このフォームはインドネシア・サプライヤーAnggrek Rahayuサイトの花画像と似ています。今回の開花は長期間に渡って開花が無かったため温室の片隅に置かれていたものを、昨年10月にクラスター1株を含め3株を輝度の高い場所に移動して栽培したことが功を奏したと思われます。
下写真下段中央はクラスター株で4つの新芽があり6茎の大株になっています。右は、本種についてこれほど情報が少ないのは希少性が高い可能性があるとの思惑から、眠っていた10株程の内、5株を新たに植え替える準備を始めた株です。





