Bulb. inumctumはボルネオ島、マレー半島およびフィリピンの生息種です。フィリピンでの生息確認は最近とされています。このフィリピン生息種は昨年、この歳月記で取り上げましたが、ボルネオ、マレー半島種は10株程在庫しているものの販売した記憶がありません。現在マレーシアタイプを植え替えしており、改めてフィリピンとマレーシアの本種を比べてみました。写真2の花画像はマレーシアタイプで2018年12月、写真4のフィリピンタイプは2019年10月、写真1, 3のそれぞれの株は本日(25日)の撮影です。下写真に見られるように、花形状は同形ですが、色やテキスチャーは大きく異なり、両者は入荷実績からは地域的に固有のフォームと思われ、であれば変種あるいは亜種の関係ではとも思うのですが、そうした分類は確認していません。
近年、Bulb. inunctumをBulb. membranifoliumの亜種(J.J.Verm、,etal., 2015)とする登録が見られますが、Bulb. membranifoliumは上記それぞれの地域に共存しており、亜種は生息域が相互に排他的との定義に反することになり、これらの関係は一層不可解となります。この問題は昨年10月の歳月記で取り上げました。Bulb. membranifoliumとBulb. inunctumの違いはペタルとバルブ形状です。
Bulb. inunctumは12cmと大きな花で存在感があるにも拘らず、マーケットでの取扱いがあまり見られないのは不思議です。これほどフォームが異なると、趣味家にとっては、Bulb. membranifolum, inunctum Malaysia およびinunctum Philippinesの3タイプのどれかを指定しての購入でないと、期待していた花フォームが得られないかも知れません。現在、当サイトでは3タイプすべて栽培中です。



