Sumatra島生息の本種は人気が高く、現在インドネシアに大株(15茎以上のクラスター株)を注文しているところです。茎4-5本の株で本サイトでは3,500円です。Formosae節としては栽培が比較的容易な種ですが、この節固有の、日本の季節の変化に対する管理(主に水やり)は技術が必要で栽培としては中級から上級レベルとなります。
6年前の会津時代は素焼鉢にミズゴケ100%の何の変哲もない組み合わせと3年ごとの植え替えで良く成長していました。ところが浜松に来てからは他のFormosae節と同様に機嫌が悪く、開花した年の冬は越えられるものの新芽が現れず高芽が出た後は、じり貧状態の株が増えました。限られた温室空間に数千株ある環境では種毎の最適な管理をすることはできないことが最も大きな原因で水やりの加減が必要でした。 そこで2年ほど前から、皆同じような管理の下、良好な結果を出すにはどのような取付材や植え込み材が良いかを見つけ出そうと本種に限らずFormosae節のほとんどを素焼き鉢、ヤシガラマットにミズゴケを巻いた円筒、木製バスケット、炭化コルクなどにそれぞれ3-5株づつ植え付け栽培結果を観察することにしました。
Formosae節のほとんどは炭化コルク(あるいはヘゴ板)が良いとの結論を得ましたが、Den. igneo-niveumに関しては、今年春の結論としてミズゴケとクリプトモスをそれぞれ50%配合の植え込み材で木製バスケットが良く、意外であったのはヤシガラマット円筒は悪い結果となりました。自然界では他のほとんどのFormosae種と同様に、本種も大小さまざまな木に活着しており、バルブは上方に伸長し、茎も多くは立ち性であり、鉢やバスケットには植えにくいものの乾湿のメリハリの少ない適度に湿気のあるバスケットの方が良いようです。この方法であれば3年目の春にバスケットの植え込み材を交換すれば、水やりに特に気を遣うことなく、高芽の発生を抑えると共にバルブ元から年に2本程度の新芽を発生させ、3-4年かけて大株にできるのではと思われます。これを受けて木製バスケットはコストアップになるものの全ての株を植え替え、さらに成長具合を調べることにしました。
下写真1は現在(14日)開花中のDen. igneo-niveumで、Formosae節によく見られるようにバルブの太さが花の大きさに関係するようで写真2の左が太いバルブの花で、右が一般サイズです。写真3, 4は木製バスケットにミズゴケとクリプトモスで植え付けた株の今年発生の2本の新芽2例です。



